穂村弘『短歌の友人』

短歌の友人

というわけで、前回書いた『文藝』の穂村弘特集につられて。

穂村さんはエッセーはあまり興味なくて、短歌の実作か評論の方がだんぜん面白いです。評論については本としては今まで『短歌という爆弾』に書かれたものがあったくらいなので、これが最初の評論集、のはず。出たのはもう一年以上前だけど。

創作については「新しい人」「変わった人」として現れているのにも関わらず、実は文芸の伝統を踏まえていて、そして評論では実に真っ当な評価を素人にも分かりやすく伝えることが出来る人、という意味では、小説における高橋源一郎を彷彿とさせます。って、穂村弘を短歌以外のジャンルに紹介したのが他でもない高橋源一郎だったことを考えると、奇妙な因縁を感じます。