ネットワーク本続き(Wireshark編)

前回の続き。今回はパケットキャプチャ、というかほぼWireshark本の比較。

まあ、やっぱりお仕事でWebをやるならHTTPくらいは分かってないといけないと思って、そのためには最低限のTCP/IPの知識も必要で、あとトラブルシューティングもできないといけなくって……という話になると、やっぱりパケットと仲良くしておく必要があります。で、そのためのツールとしてはWireshark(旧Ethereal)が一番メジャーでしょう。本もいっぱい出てるし。ということで、一通り読んでみました。

『実践パケット解析』

実践 パケット解析 ―Wiresharkを使ったトラブルシューティング

実践 パケット解析 ―Wiresharkを使ったトラブルシューティング

薄い。分かってる人には便利かも。『初めてのRuby』的?
日本語版向けの付録として、Winnyやボットの解析がついているところはさすが。そんなところも分かってらっしゃる、という本。

『現場で使えるパケット解析テクニック』

現場で使えるパケット解析テクニック (NETWORK MAGAZINE BOOKS) (NETWORK MAGAZINE BOOKS)

現場で使えるパケット解析テクニック (NETWORK MAGAZINE BOOKS) (NETWORK MAGAZINE BOOKS)

ネットワーク管理や構築をしている人向け。実践的。
Webとかのアプリケーションレイヤーの人よりは、もっと上から下まで広い層をフォローしているので、逆にアプリケーションレイヤーの人にとってはつらいかも。でもこれくらいは覚えておいた方がよさげだし、とりあげている例も具体的かつ詳細にわたっているので、頑張って勉強する価値はありそう。

『パケットキャプチャ実践技術』

パケットキャプチャ実践技術―Wiresharkによるパケット解析 応用編

パケットキャプチャ実践技術―Wiresharkによるパケット解析 応用編

最近の本。
同著者の『パケットキャプチャ入門』の続編だけど、この本だけでも完結するように一通りのことが(インストールから!)書かれている。
内容がWeb向けになっているので、Webのプログラマな人にはこれが最適かも。TCPより下のレイヤーの話はあんまりない(ないわけではないけど)。HTTPとTCPについては初心者にも分かりやすいようにていねいに書かれている印象なので、そんなにTCP/IPの予備知識がない人にも勧められそう。反対に、低レイヤーのネットワークの知識はばりばりでもHTTPは特に、という人にもいいかもです。


まとめて言えば、

  • 分かってる人向け:『実践パケット解析』
  • 分かりたい人向け:『現場で使えるパケット解析テクニック』
  • まだ分かってない人向け:『パケットキャプチャ実践技術』

というところでしょうか。ぱらぱら読んでみたところではどれも良さそうな本なので、読み比べてみるのが吉です。