『やさしい現代詩』

やさしい現代詩―自作朗読CD付き

やさしい現代詩―自作朗読CD付き

自作朗読CD付き(!)、というすごい本。もちろん朗読に惹かれて購入。いやー、谷川俊太郎はさておき、平田俊子田口犬男小池昌代伊藤比呂美や、って書いてるときりがないので以下略ですが、そんな人たちが朗読しているのなんて滅多に聞く機会がなさそうなので。

で、読んで聴いてみた感想ですが。
なんとなく、女の詩人はいまいち合わなくてもそれなりに楽しめるような気がするんですが、男の詩人の場合、合わない作品は果てしなく楽しめないというか、なんかぜんぜん受け付けない傾向があるように思いつつも、CDを聴いてみたらこちらは正反対で、女の詩人の方がなんか困ってしまう感じが強かったです。これはちょっと意外というか、興味深い。

作品として一番好きだったのは平田俊子『宝物』なのですが、朗読はびっくりするほど面白くなかったです。唖然。こんなに印象が異なるとは。でもでも、文字の『宝物』は、何度読み返しても素晴らしく、本当に「宝物」となる一作です。
あ、でも、「宝物」の解説の文はなんか違うと思いました。

ちなみに朗読が一番すごかったのはねじめ正一『かあさんになったあーちゃん』。まあでもこれは、ちょっとずるいかも。