岩切さんのこと

岩切さんのことを書く。

吉岡さんが書かれていたので、私も、私の知っている岩切さんを。

http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20090115#p2

岩切さん、というのは、デブサミを回しているひと、というイメージを持つ人が多いと思う。私もそう。だけれど、きっかけはともかく、その後はあんまりデブサミと絡まないところでお世話になっているような気がする。

岩切さんと初めて会ったのは……いつだろう。ちゃんとお会いしたのは、2005年のことだと思う。デブサミに参加しませんか、という打診をいただいて。正確には、河村さん経由だったかもしれないけど。

その時のことはあまりおぼえていない。

おぼえているのは、なぜか、スーツを買いに行きましょう! という話になったこと。気がつけば銀座まで河村さんと3人で行って、スーツを仕立てていた。それ以来、銀座で服を買ったこともなければ、6桁もする服を買ったこともない(着物を一通り揃えた時でも数万円で済んでます)。2度とないかもしれない。

その後、RubyConfのために着物を揃えたりした時は、直接岩切さんのお世話になった訳ではないのだけれど、たぶんこの時の岩切さんの影響は大きい。というか、これがなかったらそんなことは思いつきもしなかっただろう。イベントでしゃべる時は装いからなんとかしなければならない(MUST)、ということは、岩切さんから学んだ。装いの方向性がちょっと偏っている気もするが、深くは気にしないことにする。

その次に(イベント以外で)お会いしたのは、2006年の秋のこと。コンテンツ委員にならないか、という話も会わせた打ち合わせだった。コンテンツ委員の方は、ちょっと時間的に厳しい感じだったので、辞退する形になったのだけれど、気がつくと岩切さんのお家のオーディオを鑑賞しに行くことになっていた。もちろん、これ自体はデブサミとは何の関係もなく。

素敵なオーディオ機器で聞く谷山浩子はとても素敵だった。

その後も、デブサミとは関係のないところでいろいろご一緒させていただいた。が、その一方で、デブサミとの関係はあまりはかばかしくなかったような気もする。振り返ってみれば、私がデブサミでこんなことはどうですかね? と言った案は、だいたいぽしゃってしまっているような……。今年のデブサミについても、去年からいろいろ話していた企画があったが、結局流れてしまった。私の提案というか、発想がデブサミ向きではないのかもしれない。単に荒らしているだけのようで心苦しいところもないわけではない。が、仕方ないですよね、と思うようにしている。

岩切さんは不思議なひとだと思う。基本的には、頼れるリーダーシップ、といったものは感じられない。待ち合わせにはよく遅刻するし(私も時間にルーズなので人のことは言えないが、岩切さんほどではないと思う)。デブサミについても、彼女自身が旗を振って動かす、という様子はほとんど感じられない。実際、そうではないのだろう。それなのに、デブサミはあれだけ好評を博している。その理由は単に周囲の人に恵まれている、というだけではないはず。

私の見た範囲では、岩切さんは他の人を立たせて、その人たちがさらに他の人を動かす、という方針で行動しているように見える。それは、岩切さん自身がエンジニアではないのに関わらず、エンジニアのためのイベントを行っているので、ある種必然的な形なのかもしれない(もちろん本人のキャラクターはあるけれど)。そういう意味では、エンジニアでもないのに、あれだけエンジニア色の強いイベントを回せる、というのは、ちょっとすごい。人徳というものだろう。

岩切さんは不思議なひとだと思う。頼りになる人、という感じではないけれど、信頼できる人、である。岩切さんにやれと言われればきっと何でも……やらなさそうな気もするけど(……)、でもでも、労力は惜しむつもりはない。なんかあったらいつでも連絡してください。

そんな岩切さんを中心とする方々が尽力されているデブサミは、今年は2月12日、13日の2日間にわたって開催される予定だそうです。詳しくは下記URLにて。

http://codezine.jp/devsumi/2009/