『実践Rails』がすごすぎる件

http://d.hatena.ne.jp/takahashim/20081101#p2
↑これを書いたときにはまだぱらぱらと見てただけなんですが、この本、ちょっとおかしいです(ほめ言葉)。

なんせ第1章の5ページめ、「1.2 Rubyの基礎」として「1.2.1 クラスとモジュール」でクラスの話をひとくさりした後、「1.2.2 メソッド参照」に入るわけですが、ここで「最も簡単な方法は、Rubyが内部で作成するデータ構造を視覚化することだ。」と言い放ち、

  • klass
  • iv_tbl
  • flags
  • m_tbl
  • super

とかの説明をし始めるわけですよ。

……いやそれ、Rubyインタプリタのソース読まないと分からないから! 「簡単な方法」じゃないよ! これRailsの本だよね?!

そう突っ込んでしまいそうになるのも気にせず、その後はクラスとモジュールの継承の話が続き、メタクラスがどうしたとかアイゲンクラスがどうしたという話になり、そして_whyのMetaidを使えばレシーバの特異クラスが簡単に取り出せて便利だよ! とか説明をしはじめ、最後の1.5.2ではRouteのコード書き換えについてざっくり説明してくれます。さらに「1.6 参考文献」では、なぜか最初に『Rubyソースコード完全解説』が参考文献として載っているのでした。なんで日本でしか出てない本が、翻訳書の参考文献になるんだ……。

続く第2章ではActiveSupportの話が続き、最後にRailTiesに若干触れ、ようやく第3章のプラグインからやっとRailsらしい話が出て来るという、やりすぎ感あふれる展開です。

最近Railsを始めました、という人とか、ある程度の規模のプログラミングはまだあんまり、という人にはどう勧めればいいのかよく分かりませんが、今までのRails本ではちょっと満足できなくて……という人にはお勧めできそうな気がします。