私の期待する「マークアップエンジニア」

http://d.hatena.ne.jp/amachang/20070807/1186485054

あのプレゼンツールはかっこよかったですよねえ、という話はさておき、マークアップエンジニアってそういうものだったんでしょうか。ううむ。

私の考えていた、できるマークアップエンジニアって、まずはそれなりの規模の(X)HTMLのclass/idの、CSSを考慮したルール(命名規則や書き方の規則)を考え、それに沿ったスタイルを書ける人、つまり複数人での作業分担を円滑に行うことができ、将来の拡張にもある程度耐えられる「設計」ができるひとだと勝手に想像してました。そしてもちろん自分でコーディングも(それなりの速度で)できるひと。将来の拡張のことを考えると、サイト全体のIA的な側面も理解できるし、必要であればクライアントへのヒアリングもできて。

理想的には、組版や書体の知識が深かったり、さまざまなX(HT)MLの文書の設計ができたり、CSSレンダリングアルゴリズムが書けたり、まあ欲を言えばきりがないですけど、いろいろできるといいですよね。もちろんプログラミングやデザインもできるのも役に立つでしょう。そういうひとと一緒に仕事できるとすごくたのしそうです。

というか、組版の知識なしに、本当の意味で「CSSが出来る」というのはいまいち信じがたいのですが……。だって、CSSの仕様がなぜああなってるのかって、SGMLとDSSSLとか、さらに遡って組版とかに触れずに納得できるものなのでしょうか?(私はDSSSLも知らなければ組版も素人なので、あの仕様は理解を超えてます。謎すぎる)。

そして優れたマークアップエンジニアの人は、現場にいる立場から、たとえばCSSや(X)HTMLの仕様策定に意見できるくらいになってほしいです。これって、RubyプログラマRuby 2.0の仕様に意見するのとか、JavaプログラマJavaの仕様を云々するのと同じはずですよね。や、別にみんながみんなそうなる必要はないですけど。

もちろん変数とループと条件分岐だけしかよくわからない駆け出しのプログラマも「プログラマ」と言えますし、一つの言語に詳しいだけでも業務プログラマとして優秀・有能だったりすることもあるので、マークアップエンジニアについても同等のことは言えると思いますけど、それで満足しない・できないひともいるでしょうし。

マークアップエンジニアに必要なものは、『達人マークアップエンジニア』(Pragmatic Markup Engineer)という一冊の書籍なのかも。