兼重日奈子『幸せな売場のつくり方』

幸せな売場のつくり方

幸せな売場のつくり方

たまに読んでる『本屋のほんね』さんで紹介されていたので。

アパレルショップを舞台にしたアジャイル系ビジネス書、といった感じでしょうか。アジャイルに動くにしても、業種も違えば立場(販売員とか店長とか)も違うと、違いも大きい一方で、奥にあるものは変わらないのかも、と思わせてくれます。

また、店長、チーフ、新人、エリアマネージャー、デベロッパー(って、開発者じゃないよ)のフロアサブマネージャー、そして彼らを指導するフリーインストラクターそれぞれに一章ずつ割り当てられ、彼ら(彼女ら)の視点で語られるところは効果的。それぞれがそれぞれの事情や思惑で動いていて、みんあ一人一人では悪くはないのだけれど、全体としてがたがたになる……というところから、その歯車が噛み合うようになるところまで、きっちりと描かれています。特に、指導する側にいるインストラクターにも、悩みがあり、過去があるところは好感が持てました。

これを読んでる人は、コンピュータ系の人で、小売とはまったく無関係の方が多いかと思いますが、普段は狭いところしか見ないようになりがちなので、たまにはこういう形ででも違う業態のことを知るのは良いんじゃないかと思います。


あと、筆者のblogの、下記のエントリが興味深いです。

ああ、やっぱりそういうのってあるんだろうなあ、と共感。