アンク『Rubyの絵本』

Rubyの絵本

Rubyの絵本

シリーズ本の一冊。とっつきやすさはさすがの出来、なのですが。これはちょっと。

いやその、一概に悪い、というわけではないのですが……問題なしとは言えない感じです。

  • Rubyっぽくない記述」が散見される

メソッド名がcamelCaseだとか、インデントが4だとか、forループで押していてeachの説明が後の方までないとか、複数の文字列と変数を出力するのに埋め込みを使わないとか、Rubyの書き方をよく知っている人が書いた、というより、他の言語の書き方で、Rubyでも動作はする、という感じです。

  • 詰めが甘い

インデントがおかしいところ、スペースがおかしいところなどもあるように思います。意味なく行末のセミコロンがあったりとか(62ページ、64ページ)。

あと、p.124のソース、

class Dog
    @name
    @kind
    @bark
    def initialize(name)
        @name = name
    end
【以下略】

(※2008/09/03追記:すみません、ちょっと間違ってたので上記ソースを修正。)

はちょっと目が点になりました(実はいきなり開いたページがこれだったのですごく印象が悪い)。

敷居が低くてしかも洗練されている、というところでは、これまで出てきたRuby本の中でも出色の出来だと思うので、すごくもったいない感が強いです。まあこれでも「読むな」というほどではないんだけど。ううん。惜しい。

もろもろ修正が効かないところではないと思うので、なんとかしてほしいなあ、と思います。