Alan M. Davis『大いなるソフトウェア論議』

大いなるソフトウェア論議 -より深く,より主体的に考えるために-

大いなるソフトウェア論議 -より深く,より主体的に考えるために-

『ソフトウェア開発201の鉄則』『成功する要求仕様 失敗する要求仕様』の著者の本、ということが著者紹介ページに書いてないのはなんとかしてほしかった。
なんというか、学術界にも片足突っ込んでいるせいか、JoelとかPaul Grahamよりはいくぶんマイルドな感じ(あるいは年齢のせい?)。悪く言うと、刺激が少ない。のだけれど、それは利点でもあるわけで。
ぱらぱら読んだ中では、エッセイ4「ソフトウェア開発の戦略、政治、信仰について」が面白かった。ソフトウェア開発50年の歴史を俯瞰し、それを原理主義者と自由主義者の対立として読み込んだもの。達観、の一言に尽きます。