新井素子・雑感

素子さんの短編のベストといえば、『グリーン・レクイエム』と『ネプチューン』がどうしても出てくるわけですが。

この2作、そんなに素晴らしいんでしょうか?

……と思ったのですが、他の短編のことを考えてみると、確かに『阪神』とか『お食事』は、面白いとはいえさすがにオールタイムベストには厳しいか、と納得。

そういえば、伊坂幸太郎『終末のフール』を読みました。当然ながら私の場合、素子さんの『ひとめあなたに……』と比べたりしてしまうわけですが、結局『ひとめ』のすごさを再認識してしまいました。やっぱり、世界が終わる1週間前に、世界史の受験参考書を読んでアヘン戦争の暗記に励む少女を登場させ、さらにその子に「あたし、しあわせなの。」と言わせてしまう(しかもそうなった理由までちゃんと書き、読者の共感を得られる人物にしてしまう)作家って、普通じゃないですよ(ほめことば)。

……という話から、まだ反響の続く「志」の話につなげようとしたんですが、やっぱり上手く書けないので今日は(今日も)ここまで。