『誰のための綾織』の件
ジャック…本当に? 本当に検証サイトは…… ――創作行為が凶悪な生き物だと 認める事でそれを好む自分もまた本来凶悪さを 秘めていると意識するのが嫌なの ではなく――本当に ただ……善良なのですか? 決して犯罪者にも独裁者にもなれず…ただ…善良な検証サイト管理者に しかなれないという人が……やはりいるのですか? ジャック……いるのですか?
『誰のための綾織』はまだ見つけてないのですが、「イエス・キリストは笑わったことがありますか」とか「カインとアベル」の話とか「よくやったことの報酬」とかは、はみだしっ子読みなら空で覚えているようなものが複数出てこられると、ちょっとフォローできません。せめて、せめて引用文献に書いていただけていたのなら、という思いです。
が、だからといってあの検証サイトは……いったい三原順から何を学んだんだろう……それとも、グレアムに感情移入しすぎて「わかるか? アンジー ボクの善意の欠如がどんな所まで来てるか わかるか?」みたいな気持ちなんでしょうか。
いずれにしても、一度書かれた小説が回収されなければならない事態が起きてしまったことは残念です。が、こうつぶやくしかないでしょう。
我々は事実で間に合わせるしかないと……。
(この項は三原順『はみだしっ子』からの一部改変を含んだ引用を含みます。って断り書きを書かなくちゃいけないんでしょうか。)