結城浩『数学ガール/フェルマーの最終定理』

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

数学ガール』が読み終わったので、こちらも。
数学ガール』は、内容は面白かったです。論理の厳密さを少々はしょって、その一方で数式をばんばんだして論証を追っていく、というスタイルが勝因じゃないかと。ただ、小説というか、語りとしてはちょっと……というところも正直。いやまあそういう本ではないので、と言われるとその通りなんですが。

志賀浩二『大人のための数学5 抽象への憧れ』

抽象への憧れ−位相空間:20世紀数学のパラダイム (大人のための数学 5)

抽象への憧れ−位相空間:20世紀数学のパラダイム (大人のための数学 5)

シリーズもの。ついに位相空間
位相空間って、数字というか、数式がほとんど出てこないので、いかにも20世紀な香りがしますね。数字が苦手な人でも位相空間なら大丈夫ですよ!(<大嘘。相当論理的能力とイメージ化能力が必要そうな気がする。むしろ数字があった方が具体的で楽だと思う) 結城さんもぜひ『20世紀数学ガール』とかいうタイトルでこの辺りをミルカさんに語らせてあげてください!!

ちなみにプログラミング方面的には、関数型言語の意味論として出てくる表示的意味論で使われる領域理論で、位相空間が出てきます。ので、勉強しておくといいかも(といっても、表示的意味論がわかったところで関数型プログラミングの役に立つわけではないのがなんとも)。

石黒圭『文章は接続詞で決まる』

文章は接続詞で決まる (光文社新書)

文章は接続詞で決まる (光文社新書)

たつをさんのところで紹介されていたので。
著者の人はひつじ書房から本を出しているような日本語文法の本職のひと(というかこのひつじ書房の本の方が面白そうかも)。しかも接続詞は専門らしい。企画の勝利、かも。

http://www.hituzi.co.jp/books/398.html

益岡隆志『三上文法から寺村文法へ―日本語記述文法の世界』

三上文法から寺村文法へ―日本語記述文法の世界

三上文法から寺村文法へ―日本語記述文法の世界

文法ついでに。
益岡さんは寺村秀夫の弟子筋の方で、この人の『モダリティの文法』は大学院の講義で参考文献として読んだのでなつかしい。
この本は、三上文法と寺村文法を対照的に見ていきながら、二人の功績をたたえる、みたいな本。二人を通した日本語記述文法の入門によいかも。

そういえば、この前は京都で「寺村フェスタ」をやってたんですね。
http://www.9640.jp/xoops/modules/formmail/index.php?id_form=2

坂本千尋『スクリプトエンジン プログラミング』

スクリプトエンジン プログラミング

スクリプトエンジン プログラミング

自作言語本。理論は最低限で実践向けで、C++で実装しているのが特色かも。Boost::spiritを使った例も出てきます。

黒田努, 山本不二也『かんたんRuby on RailsでWeb制作』

かんたんRuby on RailsでWeb制作

かんたんRuby on RailsでWeb制作

artonさんのかんたんRails本と何か関係が? と思いきや、出版社以外は関係なさそう。
黒田さんは『基礎Ruby on Rails』のひとですが、あちらに比べるとぐっと初心者向け。『入門書』というよりは、初心者の人向けに実機を使ったチュートリアルかなにかやる際のテキストとして使うのがよさそうな本。Railsは2.1で、NetBeansを全面的に利用。

荒木稔『PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル』

PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル

PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル

PHPで携帯サイトを作るためのノウハウをまとめた本。
まとめとしては便利そう。絵文字、キャリア/機種判別、メール、認証、位置情報など。
認証についてiモードIDについては触れているけど、セキュリティ上の問題点についての指摘はなさそう。ううん。これについてはポインタなど。心ある技術者の方々には、スルーせずによく考えてほしいので。

http://d.hatena.ne.jp/m-bird/20080721/1216662216
http://d.hatena.ne.jp/orangevtr/20080728/1217259646
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20070223.html#p01
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20080727.html#p01