日経コンピュータに載っている件+お詫びと訂正 みたいな

今発売中の日経コンピュータに私の取材記事が掲載されています。

……なんですが、これ、結構内容が違ってます。元はインタビューなのに、掲載されている文章はインタビュー形式ではなく、主語が「私」になっている一人称の文章なので、取材された方が作文した感じには見えないところがなんとも。

というわけで、気になったところを挙げていきます。

  • 「私の場合は周囲の期待感や自分の使命感が「日本Rubyの会」設立の原動力になった。」

→うーん、期待感はあるにはあったかもしれませんが、「自分の使命感」はあんまりなかったかも。あえていうなら、何かしらcontributeするべきだろふつう、というところと、イベント窓口とかなら私がやるべき、というか、Matzとかコミッターの手をわずらわせるのは良くないよね、という程度の気持ちはあったかも(そういう話はしたかも)。なので、そういう風に受け取られてしまったのかなあ。

  • 「そもそも仕事ではRubyを使っていないのだから。」

→いや、使ってはいます(笑) お客様におさめる用の言語のメインはPHPですが、社内ツールや社内アプリではRuby使ってます。先週もちょっと使ったし。

  • Rubyを知ったのは就職して間もない1997年ころ、雑誌の記事を見たのが最初だ。」

→えっと、まず、ここで話したのは雑誌じゃなくて、例のInternet WatchのRuby記事です。で、これを読んで知ったんじゃなくて、この頃には確か知っていたはず、同じくらいのころ、と言ったつもりだったんですが……。

  • 「開発者向けのメーリングリストも参加した途端、ガーンと頭を殴られたような衝撃を受けた。」

→いや、そこまで言うのはさすがに演出入り過ぎでしょう(笑) というか、入ったのはruby-listでしたし、入る前にアーカイブずっと読んでましたし……という話は、川井さんの「Webエンジニア武勇伝」の取材でも話しましたし、いちおうこちらの取材の話も伝えたつもりだったんですが。

  • メーリングリストのメールを読むくらいだったころ、「コミュニティが欲しいよね」という声があちこちから聞こえてきた。」

→これもちょっと時系列がずれてますね。ML読み始めたのは97年とか98年で、コミュニティがどうこうという話になったのはもっと後じゃないでしょうか。なんせまだ書籍の一冊もない頃なので。

実は掲載の前に、私の方で原稿チェックはできないんですか? と電話で話す機会があった際に尋ねてみたのですが、残念ながらだめ、とのことでした。なので、一応ある程度はやむなしかと思ってはいたものの、いざ載ってしまうといやこりゃまいったね的な気分になります。もっとも、雑誌の特性上、インタビュイーにとってマイナスな情報を掲載しなくちゃいけないこともあるみたいだそうなので、事前確認が踏めないのは仕方ないかも。とはいえ、それでも事実誤認が載っちゃうのは媒体の信頼性からもまずいわけですが。これがWebならすぐに訂正できるので大事には至らないわけで、こんなところからも出版についていろいろと考えてしまいます。というか、この記事自体もネットに掲載したいという話があるそうで、それが実現できたらその時には直したい、と丁重にお詫びされていました。

ちなみにこの写真、某ジュンク堂池袋本店さんで撮影したものです(汗)。いやその、私が自分で指定したわけではないんですが……撮影場所の話になった際、記者の方から「ちょっと変わったところでの撮影がいいんですよねー。書店とか。お住まいはどちらですか? 目白ですか。じゃあ池袋……だったらジュンク堂さんとかよく行かれますか?」とか言われ、いやまあそうですね、みたいな(とっても婉曲的な)返事をしたらこんなことに。
ただ、クレジットはいろいろあって載せ損ねてしまったらしく、こちらもたいへん申し訳ございませんでしたというお詫びと、こちらも後日ネットで掲載することがあれば、その際には直すとのことでした。